日本神話に秘められた宇宙の物語
日本最古の歴史書である『古事記』と『日本書紀』には、天皇家の起源にまつわる壮大な神話が記されています。
その中でも「海幸彦と山幸彦」の物語は、単なる兄弟の争いや和解の話にとどまらず、天皇家の血筋が宇宙の存在とも繋がりを持つという驚くべき示唆が隠されています。
物語の中心となるのは、天孫降臨を果たした邇邇芸命(ににぎのみこと)と木花咲耶姫(このはなさくやひめ)の間に生まれた子供たちです。
兄のホデリ(海幸彦)と弟のホオリ(山幸彦)は、それぞれ海と山を生活の基盤とし、異なる世界に生きています。
海幸彦と山幸彦の物語の核心
ある日、兄弟は互いの道具を交換しますが、弟の山幸彦は兄から借りた釣り針を海で失くしてしまいます。
嘆き悲しむ山幸彦を助けたのは、白髭を生やした神秘的な老人・塩椎神(しおつちのかみ)でした。
彼は山幸彦を海の底にある神々の住む宮殿、つまり「ワタツミの宮」へと導きます。
この宮殿こそが豊玉姫命(とよたまひめのみこと)の住まう場所であり、山幸彦はそこで彼女と恋に落ち、やがて結婚します。
ワタツミの宮の描写は、海底に広がる異世界そのもの。
輝く玉座、海の生き物たちが集まる広間、そして豊玉姫の美しさは、まさに人知を超えた世界の存在を示しています。
この地での山幸彦の体験は、古代人が宇宙や異次元の存在と接触した記憶の象徴ともいえるでしょう。
宇宙的視点から見る豊玉姫の正体
しばらくして、豊玉姫が山幸彦の子供を身ごもったとして訪れ、出産のために産屋を立てます。
豊玉姫はその中で出産するのですが、その様子は決して見ないように言います。
ですが山幸彦は約束を破って中をのぞいてしまいます。
するとそこにはサメの姿をした豊玉姫の姿がありました。
豊玉姫命がサメの姿に変化したというエピソードは、彼女が異星の存在だったことを示す話しでしょう。
古代日本にはワニは生息していなかったため、「八尋和邇(やひろわに)」と記されたこの巨大な生物は、実際にはサメや龍を指していたのではないかと考えられています。
しかし、この姿は単なる動物的なものではなく、宇宙的な存在を表現したものだと思います。
なぜなら、日本神話では天皇家に連なる神々が「龍」や「蛇」と関連づけられることが多いからです。
例えば、豊玉姫の孫である初代天皇・神武天皇も、「龍神の力を宿した存在」として描かれることがあります。
このことから、豊玉姫もまた、龍やワニの姿をした異星人だった可能性が高いのです。
古代の人々が目にした「宇宙存在」を、自分たちの知識や文化で表現した結果が、このような神話として残されたのではないでしょうか。
神武天皇と南方の血筋
豊玉姫と山幸彦の間に生まれた子供、ウガヤフキアエズ命(うがやふきあえずのみこと)は、玉依姫(たまよりひめ)との間に神武天皇をもうけます。
神武天皇が初代天皇として日本を建国する際、彼の勢力は南方の島々、特に琉球や沖縄の地域と深い繋がりを持っていました。
「ワタツミの宮=琉球・沖縄説」というものもあります。
皇室の創成期には、南方の島々との繋がりがあり、それがワタツミの宮として登場してきた面があります。
ですが、単に地理的なつながりだけでなく、天皇家が宇宙的な力や異星人との接触を経て形成されたというスピリチュアルな側面も示唆しています。
南方からやってきた神々や人々がもたらした知識や文化が、日本の建国に大きな影響を与えたのです。
天皇家の宇宙的なルーツ
山幸彦が豊玉姫から授かった「塩満珠(しおみつたま)」と「塩乾珠(しおふるたま)」は、潮を操る力を持つ神秘的な玉です。
この玉の力で山幸彦は兄の海幸彦に勝利し、その後の繁栄を築きました。
この玉は、宇宙技術の象徴とも考えられます。
古代の人々は、こうした超自然的な力をもたらした存在を神や龍、ワニとして解釈したのでしょう。
また、豊玉姫が地球の生物とは異なる姿を持つ存在だったこと、そしてその血を引く神武天皇が日本の初代天皇となったことから、天皇家は宇宙人との深い関わりを持つ血筋であると考えることができます。
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