2024年10月15日火曜日

新たなオイルショックと戦争危機


中国が台湾進攻を想定した周辺海域での軍事演習を行っています

台湾の周辺海域を中国海軍の船が取り囲み、島全体を包囲するように展開するものです

これは軍事演習ではありますが、実際に台湾進攻を想定した演習です

つまり台湾に進攻する場合には、まず中国は海上封鎖を行って、兵糧攻めに出るだろうと思われます

海上封鎖して台湾に入る船を止める事で、物資不足を起こさせ、食料やエネルギー源などを断っていく作戦です

これによって戦う前から相手の戦意を無くさせ、降伏させるように仕向けるのです

日本でも豊臣秀吉は城攻めの達人と言われていますが、彼の作戦も敵の城をアリ一匹通らないくらいに包囲し、兵糧をなくさせ、ついには敵が降伏してくるという手法を使っています

同じようにして中国も兵糧攻めを行い、直接戦闘せずとも台湾を降伏させる作戦を考えているはずです

ただ、いま実際に行わないのは、米軍を恐れているからです

台湾にはいませんが、ほど近い沖縄には米軍基地がありますので、警戒して台湾進攻に出られないのです

それで裏から手をまわして、基地反対運動を盛り上げ、沖縄から米軍基地を追い出そうとしています

そしてもう一つは、もし米軍がかつてのイラク戦争のように、次はイランと地上戦に突入するなら、その隙に台湾進攻を狙うという考えもあるでしょう

イランとの戦争がはじまれば、米軍の中心は中東に移りますので、極東の警備の手は薄れます

その隙を狙って台湾進攻を行うというものです

台湾に対して海上封鎖のような事を行えば、日本に入る船籍にも影響が考えられます

日本に入る船の多くは、台湾海峡を通過してくるため、ここが封鎖されれば、日本にも深刻な影響が出る恐れがあります

食糧や原油などの輸送ルートにも位置しますので、これが封鎖されると、日本に食糧危機や石油危機も襲ってきます

中国からすれば、台湾を攻めつつ、その台湾を守ろうと動く可能性のある日本にも牽制できるわけです

「もし台湾に加担するような事をすれば、石油や食糧の輸入をストップさせ、日本を大混乱に落とすぞ」と脅せば、日本政府はなにも手出しできないでしょう

米国が中東にかかりつけになっている間に、そのような事態となる恐れがあります

それともう一つは、中東自体の危機そのものが日本に与える影響です

先日はイランから大量のミサイル攻撃がイスラムになされ、その報復攻撃が心配されています

イスラエルがイランの石油施設や核施設を攻撃するのではないかと懸念されていました

そのため原油価格も上昇を見せていましたが、先日の報道では、イスラエルは石油施設を狙わないとの情報が流れたため、昨日あたりから価格も落ち着きを見せています

こちらも一旦は落ち着いたといっても、今後もどうなるか分からず、おそらくさらに混乱は増していくでしょう

そうなると、いつまた攻撃の懸念が高まり、実際に行われると、新しいオイルショックに繋がる可能性があります

米国やイスラエルがイランとの戦争に突入すれば、イランはホルムズ海峡を封鎖する恐れがあります

そうなると日本は、石油の輸入のほとんどの同海峡からの輸入に頼っていますので、一気にオイルショックが起こるでしょう

このように少なくとも二か所の地点で、日本にとって深刻な危機が訪れる可能性を秘めています

いま日本は衆議院選挙で各党が議論を行っていますが、これらの危機についてはほとんど取り上げられる事もないでしょう

国民の側にも危機意識がありませんし、メディアや政治家にもありません

起こってから対処しようとしても遅いので、今のうちに手を打っておかないといけません

そのためにも国民の側にもそうした危機意識が芽生え、政治家を突き上げるようでなければ、なかなか改善されないでしょう

私たちの問題意識にもかかっています

著書『アースチェンジ——近未来の警告書では、これから訪れる地球の変革について書いています

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