日本人が開発した石油を格安で人工的に作る技術がネットでも話題となっています
これは京都大学名誉教授の今中忠行という人物が発明したとするものです
以前から耳には挟んでいたのですが、ここ最近、YouTube動画で『神様とのおしゃべり』等で知られる人気スピリチュアル作家のさとうみつろうさんが紹介されて、また話題となられている感じがします
今中氏が言うには、水と空気中の二酸化炭素から人工石油を作ると称しています
資源の少ない日本にとっては、まさに飛びつきたくなるような発明ですね
もちろんこれが本当にそうなら素晴らしい事ではありますが、正直な感想としてはただ石油に水を添加させた、エマルジョン燃料と言われるものだろうと私には思えました
エマルジョンというのは水と油のように、通常では溶け合わない液体同士を混合させたものを言います
日本では乳化といいますけど、油と水に洗剤(界面活性剤)を加えてかくはんさせると白くなります
これは水と油が混ざった状態になる事で白くなるのです
牛乳などもそうですね
エマルジョン燃料というのは昔からあって、これを使う事で燃焼効率が改善され、燃費削減を実現する。完全燃焼をめざすことにより粒子状物質(PM)を削減。水の潜熱により窒素酸化物を削減。などの効果が期待できるとされています
これらの利点を上げていくと、燃費もよくなり、クリーンなエネルギーになっていいことづくめのように感じられます
前述の今中氏の動画を拝見して見ましても、同じような利点を挙げられているように思われました
このエマルジョン燃料は一部では使用されているようですが、一般にはあまり広まっていません
何故なのかと考えると、いくつか理由があると思われます
ひとつは石油に水を加える事で、エンジンが故障しやすくなるという点です
エンジンは内部で石油を燃焼させてエネルギーにしていますが、ここに水が加わると故障の原因になってくるようです
そして時間を置くと水と油が分離してしまいます
また引火点が高くなり、寒い所では着火できなくなるというデメリットもあります
そうしたデメリットもありエマルジョン燃料は、あまり一般的にはなっていないようです
では、はたしてドリーム燃料というのは、このエマルジョン燃料と同じものかどうかという問題があります
エマルジョン燃料ではそもそも燃料油に水を加えて作られるもので、当然ながら燃料油が無くては作れませんし、燃料油を主体にしてそれに水を加えたものになります
ドリーム燃料についてもやはり種油と称しているようですが、もとになる燃料油を必要としています
ドリーム燃料についての会社説明をみると、元となる石油が装置によって10%増量しましたと報告されています
つまり普通の人が種油が必要だと言われて想像するのは、燃料油はわずかな量だけだと思われるでしょうが、この説明を見る限り、元の石油が9割で、増えるのは1割という事になります
この1割というのも、実際に人工的な石油が出来ているのならそれでも凄い事ですが、水がその分1割減っていると同じく記載されていますので、ようは水が燃料油の比率の1割分、混ざったエマルジョン燃料が出来たのではないでしょうか
つまり出来たのは人工石油ではなく、石油に1割の水が加わったエマルジョン燃料が出来たという事だと思われます
もっとも、新しい動画を見ていますと、今中氏は種油がなくても、ドリーム燃料を無限に作り出せるとおっしゃっていましたが…
実際に人工石油を合成できているのなら、種油などは必要ないと思います
種油が必要なのは、それに水を加えてかさ増しするエマルジョン燃料のようなものだからではないかと思えてしまいます
そして最新の動画では、ドリーム燃料はエマルジョン燃料ではないと明確に否定され、その証拠として「エマルジョン燃料では水と油を混合させるために、界面活性剤をいれなければならない、ドリーム燃料は入れていないから違う」とおっしゃっていました
しかし、ドリーム燃料の説明画像を見ると、光触媒によるラジカル水を種油と混合することになっています
この光触媒ラジカル水について調べてみると、北九州市立大学などが産学共同開発した光触媒ラジカル水というものが出てきます
光触媒ラジカル水は半導体の洗浄水に適した水として開発されたようですが、その特性の中に乳化・可溶化剤と書かれています
乳化とは水と油が混ざり合う事ですから、つまりこのラジカル水と種油を混ぜれば、水と油が混合したエマルジョン燃料が作れると思われます
今中氏は界面活性剤を入れていないからエマルジョン燃料ではないと言っていますが、乳化作用のあるラジカル水を使っているのではないでしょうか?
であれば出来たものは種油の中に水が含まれたエマルジョン燃料と同じものという事になります
そもそもドリーム燃料の装置を開発している株式会社アイティー技研のホームページにも、「活性化水と、炭化水素(種となる石油)を混合します。すると、乳化して白濁します。」と乳化している事を紹介していますし、乳化している画像もアップされています
これは最新の今中氏の動画での説明と矛盾するのではないでしょうか?
界面活性剤ではなくラジカル水を使っていればエマルジョン燃料とは呼ばないと言う事でしょうか?
さらに同ホームページには、種油の引火点が73℃なのに対し、新しく出来た油の引火点が82℃となっています
これは水を加えたエマルジョン燃料の特徴が出ていると思われます
エマルジョン燃料は水が加えられている分、着火させられる温度が高くなってしまいます
そもそもなのですが、今中氏が言うように、格安で燃料が生産できるのなら、わざわざ何億もする高額な製造機械を売りつけるのでは無く、自分たちで安く作って一般の方に売ればいいのではないでしょうか?
本当におっしゃられるような格安で製造できるのであれば、自分たちで作られてそれを物価高で苦しんでいる庶民の方に安く売られたらいいと思います
こちらの疑問にも最新の動画で、元売り会社があるので、そこが困らないようにとの事でした
しかし、もしそうなら、ご自身で動かしてその元売りに売るようにしたらよいではないかと思います
そうすれば今中氏ご本人も助かるでしょうし、元売り業者もわざわざ外国から高い値段で仕入れなくても、安く仕入れられればそれだけ儲かるわけですからWIN-WINではないでしょうか?
さとうみつろうさんも沖縄出身の方だそうで、今後も活躍されて欲しいですし、変な事には巻き込まれないで欲しいと願っています
これが本人だけがドリーム燃料を信じて、多額のお金を出資するだけなら私も黙って見ていたかもしれません
しかし、一般の方にまでクラウドファンディングでお金を募るとなると、よく知らない素人の方が何らかのトラブルに巻き込まれる懸念もあります
そのためあえて疑念を提示させていただきました
こちらを見て一つの判断材料にしていただければ幸いです
スピリチュアルに関心のある方も、ドリーム燃料について好意的に情報をネットで拡散した人もあるかもしれませんが、この件は慎重に見極めた方がよろしいかと思います
安易に耳障りの良い言葉に飛びついているようでは、その人の信用度も落ちてしまいます
特に目に見えない事柄を扱っている人は、より慎重に真実を見極めないといけません
スピリチュアルに関心のある方は、善良で信じやすい方もいらっしゃるのですが、そのため他人の悪意が見抜けずに、いいように使われてしまう事も時にはあります
そうならないように気を付けないといけません
ちょうど先日は『スピリチュアルで善良な人が陥りやすい問題』や『スピリチュアルな人が陥りがちな問題の克服法』について記事をアップした所でした
期せずしてアップしたのですが、まさに今回の問題とも通じるところがあるかと思います
スピリチュアルに関心のある方は、善良で信じやすい方もいらっしゃるのですが、そのため他人の悪意が見抜けずに、いいように使われてしまう事もあります
そうならないように気を付けないといけませんね
新刊『アースチェンジ——近未来の警告書』では、これから訪れる地球の変革について書いています
6 件のコメント:
動画では、核反応のように陽子や中性子の変化が作用する的な説明がされておりましたが、やはり無理があるように思われます。
みつろうさんの動画だけ見て、すごい技術が出来たものだなあと感心するとともに、
本当だったら石油利権絡みで消されるんだろうなあって思っていましたが、
そこまでの技術でもなさそうですね。
大学の教授とかいう肩書があると、簡単に信じちゃい、私はすぐに騙されそうです。
本物を見極める力を養わないといけないですね。
こんにちは、スクール生です。
私もつい数日前、ドリーム燃料のことをある方のブログで知りまして、本当ならすごいなと思ったのですが、でもどうなのかな?と疑問に思い、ちょうど質問しようと思っていたところでした。記事に取り上げて下さりありがとうございます。やはりそうなのですね…。ちょっと残念ではありますが、情報拡散してしまう前に分かって良かったです。
もう一つ、最近気になっていることは、ニパウイルスが次のパンデミックになるのではないかと懸念されていることですが、こちらはどうでしょうか?もしかして、これが以前から予言されていた新たなウイルスだったりしませんか?ちなみにニパにもイベルメクチンが有効と聞いたような…?
私は過去に霊感商法に引っかかったことがあります。(我慢のしすぎで精神状態が悪く、ずさんな話に簡単に取り込まれました)
そこの人達は「世のため人のためー」と声高に言いながら、無職で文句ばかり言いながらそういうことをしていました。
何が言いたいかというと、(物理法則をも大幅に超えるような)極端な良いこと、正義には、やはり慎重な注意が必要ですよね。洪さんもよく伝えてくださっていますが。
その裏に、功名心、承認欲求等があっても、本人は気付かず突き進むことがあります。
また、そういう下心が悪いのではなくて、それらを持っていることを自覚している方が、人間らしく地に足が着いているかな…と思います。
それぞれ得意分野が違うと思うので、発明した人とそれを利用し販売する人が別なのは普通だと思います。光触媒というのもやっぱり眉唾なんですか??難しい話で自分で判断できないのが残念。
ドリーム燃料についての、さとうみつろうさんの動画私も拝見しました。残念な事に設備の値段は、1億と大変高額です。
著書『悪魔とのおしゃべり』120ページにほんの60年前までは、大麻は日本中で栽培されていました。と大麻の話が登場します。
神聖な神社のしめ縄は今でも大麻草でできている。絞った油は燃料にもなる。実は食べれるし、繊維を発酵させると黄金色になる。低コストで色んな素材になる為に戦後すぐにGHQの方針で禁止されました。石油で出来ることは、全て大麻草でできる。より安く。より簡単に。正しさの裏には権力者の都合があるだけ。とも書かれています。
ならば今こそ日本古来の大麻草を燃料にすればいいのではないでしょうか?