米国の心理学者であるセリグマン博士は犬を用いたある実験をします
それは愛犬家の方からすれば不快に思われる実験ですが、ご了承ください
彼は檻の中の犬に電気ショックを与えます
犬はどうしても抜け出せない状況で電気ショックを受けなくてはなりません
そのように逃げられない状態で犬に電気ショックを与えました
この電気ショックを受けていた犬と、もう一方は電気ショックを受けていない犬のグループとを一つの部屋に入れます
そしてこの犬たちに電気ショック与えるというものです
ただし、今度の実験では犬が回避できるように柵が低く出来ていて、飛び越えようとすれば出来る環境で実験が行われました
すると今まで電気ショックを受けてこなかった犬は、あわてて柵を飛び出して、電気ショックから抜け出します
ですが、先の実験で逃れられない環境で電気ショックを受けた経験のある犬たちは、その部屋から逃げ出そうとせずに、ただのそばに横たわり、鳴き声を発するだけだったと言います
過去に逃れられない環境で苦痛を受けた経験のある犬は、その後、逃れられる環境にあっても逃げ出せなくなるというものでした
これは「学習性無力感」と提唱される実験です
その後、人間でも似たような実験を行い、人間にも同じような傾向がみられることが分かりました
この実験によってセリグマン博士は、学習性無力感とうつ病の内容はほぼ同様であるとする「うつ病の無気力感モデル」を提唱しました
必ずしもうつ病が同モデルで全て説明のつくものではありませんが、うつ病の症状を説明するモデルの一つとなっています
私たちも子供の頃など逃げられない環境において、虐待、暴力、人格否定、いじめ、モラルハラスメントなどの体験をして精神的に大きなストレスを経験すると、上記のような学習性無力感に悩まされてしまうことがあります
また大きなトラウマだけでなく、繰り返し小さな挫折や失敗を繰り返しや積み重ねによっても発現するそうです
大人になってもダメな男から逃れられなかったり、ブラック企業などの悪い職場から逃れられない方がいます
そうした不幸から逃れられない方というのは、上記にあげたような過去の経験が影響している事があります
悲観的な人生観を持っていると、身近に起こる不幸から逃れられないようになる方がいます
いくら周りの人が逃げるように進めても、逃げる勇気が持てずに、ただその場でじっと耐え続けるしか出来なくなります
不幸から逃れるためには、そうした過去のトラウマを乗り越えて、現状を抜け出していかなくてはなりません
悲観的な考えを捨てて、希望を持つようにすることです
そうすることで不幸な環境から逃れていけます
新刊『アースチェンジ——近未来の警告書』では、これから訪れる地球の変革について書いています
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3 件のコメント:
まさに、これ、あります。
私の最近の状態です。
もしかしてうつ病に近いの??
私。。。(@_@)
でも、本当、何もかも八方塞がりだと、自信も意欲もアイデアも勇気もエネルギーも何もかも、、ない。んです。
例えば、ガンのステージ4でどうあがいても、何をしても、ダメで病院のベッドの上で、空を見ている気分。
どれだけ希望を持っても願い叶わず亡くなる人もいるような、、私の今。トンネルが長いとやっぱり辛い。
もの凄くハッとさせられました。
ありがとうございました。
最初、読み終えても気が付かなかったことでした。
否定も肯定も忘れかけた頃ですから。
もしかして、魂の望むことにズレが生じていただけかもしれません。
電気ショックに反応しました。