先日は何事も当たり前と思っていたA君のお話を紹介しました
彼は自分の置かれている境遇のありがたさが分からず、いつも愚痴を言っているような方でした
それで今日は、私の知っている別な方について、少し脚色して紹介したいと思います
その方を仮にB子さんと言います
B子さんは年の頃は五十歳半ばほどで、小柄で少しふっくらとした女性です
いつもニコニコしている印象があります
その方は保険の外交員をされていますが、成績優秀で凄腕の方でもあります
であるのに、見た目は温和な方で、いつも謙虚にしているため、ぱっと見は普通の方のようで、トップクラスの優秀な成績の方とはわかりません
そして彼女は後輩にも親切に指導し、自分の利害を度外視して、助けてあげるのです
そのB子さんと、何かの会場で同じテーブルになった時に、少しお話しする機会がありました
そこで私は「いつもニコニコ笑顔が絶えませんね」と言いました
すると彼女は「いつもありがたいと思っているんですよ」と答えました
「何がありがたいのですか?」
「こんなに楽しい会に呼ばれて、みなさんにお会いすることが楽しいから、ありがたいなって思うんです」
「でもあなたにはよくあることでは無いですか?」
「ええ、ですから楽しい事がたくさんあって、私は幸せだなって思っています」
「いつも感謝の思いを持たれているんですね」
「私の母親から教わったんです」
「どんな教えですか?」
「母は子だくさんの貧乏で暮らして、たいへん苦労した人だったのですが、生きているのは苦労するのは当たり前で、少しでも楽しい事があれば、幸せなんだって言っていました」
「苦労の多い人生の中で、少しの楽しい出来事を大切にされていたんですね」
「ええ、ですから私も、楽しい日がたくさんあって本当に幸せ者だなって思っています」
B子さんはそういって笑っていました
彼女の成功には、きっと母の教えがあったのでしょう
苦労の多い日々の中で、わずかな楽しい時をありがたいと感じるか、それともA君のように、あって当たり前と思うかで、人生はだいぶ変わってきます
現代の私たちは、満たされた人生を送っていますが、それを当たり前と思っていると、幸せは遠くに飛び発っていってしまうようです
人生は苦労の多い事が普通であり、少しでも楽しい事があればそれを大切に出来る人は、きっと幸せが舞い込んでくるのでしょう
今日もとってもいいお話をありがとうございます。
返信削除B子さん素敵ですね。
心に染み入りました。