2022年12月10日土曜日

私たちは仮想現実に生きている この世(現象界)は実在界の陰に過ぎない プラトンのイデア論


私たちが現実の世界に生きていると思っていますが、実はメタバースのように仮想現実の世界に生きているのです

メタバースというのは、Facebookを創設したザッカーバーグ氏が仕掛ける、電脳空間での仮想現実世界です

私たちはこのメタバースの世界に入っているのと同じように、実はこの世という仮想現実世界に生きていて、この世の世界こそすべてだと思い込んでいます

その真実を指摘しているのが、古代の哲学者プラトンもそのひとりです

以前に哲学の祖と言われるソクラテスやアリストテレスについて書いたことがありますが、なぜかプラトンについて書いていなかったようです

このプラトンというのは、ソクラテスの弟子にして、アリストテレスの師匠にあたります

ソクラテス、プラトン、アリストテレスによって、西洋哲学は大きな山脈を作り、現代まで流れています

イギリスの哲学者アルフレッド氏によれば「西洋の全ての哲学はプラトン哲学への脚注に過ぎない」とまで言い切っています

それだけプラトンの哲学は後世に多大な影響を与え、哲学で取り上げられる命題は、プラトンがすでに取り上げているものとなっています

プラトンの哲学で有名なものとして「イデア」があります

イデアというのは、理想像であるとか、物事の本質、真理、完全なものと訳されます

この世の物というのは、すべてイデアの影であると言えるのです

これを説明するのに、有名な洞窟の比喩があります

あなたは生まれた時から大人になるまで、ずっと首や手足を固定されて、洞窟の壁に向かって椅子に腰かけていると想像してください

つまりあなたな生まれてからこの方、ずっと洞窟の壁しか見えないのです

そしてあたたからは見えない後ろにあたるところで、松明の火が燃えています

その松明と後ろ向いているあなたの間には、一本の道があって、そこをいろんな動物や馬車などが通り過ぎていきます

すると松明に照らされた動物の影が、あなたが見ている洞窟の壁に写りますので、あなたはずっとその動物の影だけを見ている状態です

生まれてからこの方、影しか見たことがなければ、あなたは影こそは本当の姿と思ってしまうでしょう


上の図を見るとどのような状況か、想像しやすいでしょう

そしてあなたは初めて縛りを解かれて、洞窟の外に出てみたとします

そこはとても明るく、本当に実在の姿が見れます

今まで見て来た影は実在の姿ではなく、本物の影にしか過ぎなかったことが分かるのです

この比喩で言う本物の姿というのがイデアと呼ばれるものです

私たちが見ていたものは、そのイデアの影に過ぎないと説いています

この世の物というのは、誕生しては滅び、そして絶えず変化しています

私たちの肉体であっても、ずっと同じものだと思い込んでいますが、実は誕生からずっと変化していって、もともと生まれ持っていた時にあった肉体とは、すべて入れ替わっています

今も絶えず、私たちの体は入れ替わりつつあるのです

しかし、その背後には、私という変化しない主体があるように思えるでしょう

変化する現象界=この世の物の背後には、永遠に変わらないイデアがあるのです

そのイデアこそが真の実在であって、この世というのは不完全な仮の世界に過ぎないとプラトンは教えます

これは分かりやすく言えば、この世というのは仮想現実の世界であって、私たちが本物の世界と思っているこの物質世界は、あの世の影のような世界に過ぎないのです

あの世こそ本当の世界であって、私たちはその影に映った物質世界を本当の世界を思い込んでいるのです

それをプラトンはイデア論として説明していたのです

プラトンはあの世の事が分かっており、私たちの本質は輪廻転生を繰り返す不滅の霊魂だと説いています

そのように古代の偉大な哲学者は真実が分かっていたのですが、後世の平凡な学者たちは、自分の知の範囲でしか理解できず、間違った方向に進んでいっています

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

先生、プラトンを取り扱っていただき有難うございました!!本当に嬉しいです^_^やはりプラトン哲学は正しいと思います。プラトン亡き後、イエスが生まれキリスト教が広まりますが、異端扱いされたカタリ派の教義がプラトンの考えに近いです。これから地球が5次元に移行すればするほどプラトンのイデア論を受け入れない様々な宗教はどうなっていくのか…
またそれらの信者達は真実を受け入れられるのか…難しいと思います。
これからもイデア論に絡むお話を宜しくお願い致します。

匿名 さんのコメント...

真理は哲学だったり宗教だったり、いつの時代も何らかの方法で、地球の私たちに伝えられているのですね

今後のコメントは X(旧Twitter)にてお待ちしております。