2022年10月13日木曜日

円安の行方と物価上昇の未来



円安が進んでいます。現在は1ドル146円後半となっています

円安が進んでいるのは、米国の政策金利と日銀の金利との差が開いているからです

みなさんもお金を預けるなら、金利の高い所に預けようとするはずです

今はドルが金利が高く、円は金利が安くなっているため、みんな円を売ってドルを買っているわけです

ドルに換えて預金したり国債を買う事で、高い利息を手に入れられます

そのため円が売られているため、急速に円安が進んでいます

なぜ政府・日銀は米国・FRBのように金利を上げないかというと、日本では消費者物価のほうが、米国など海外ほどには上がっていないからです

日銀は日本経済のデフレ脱却を目指して、インフレ率2%を目標としています

つまり消費者物価が上がらなければ、デフレは脱却出来ないという事で、一生懸命に上げようとしています

そのため金利を上げてしまうと、市場にお金が出回らずに、またデフレに戻ってしまうのが怖くて、上げられずにいます

そのため金利差が埋まらずに、円安が続いているわけです

このままであれば、今後も円安が続いていくでしょう

今よりさらに50円安の1ドル190円くらいまで落ちる可能性もあります

ただ、今日発表がありましたように、企業物価指数は前年比+9.7%に高騰しています

これは企業間で取引される財の値段を示すのもです

企業物価がこれだけ高騰しているのに、日本では消費者物価はそこまで上がっていません

どういう事かというと、企業は仕入れ値が上がっているのに、商品価格に転嫁できずにいるのです

材料の仕入れ値が上がれば、普通ですと商品の値段も上げて、利益を確保しなくてはならないのですが、それが日本企業の場合には出来ていません

それは、日本では長年にわたって、デフレが続いており、消費者は価格の上昇に敏感なため、少しでも高くすると物が売れなくなるからです

そのため、企業は物の値段を抑えて、利益を減らしていってしまっています

このままであれば、企業の業績も落ちて来るので、倒産してしまう会社も増えていってしまいます

ですので、仕入れ値の上昇に見合う、価格上昇をしていかなくてはなりません

それはつまり、物価の上昇に繋がります

日本では消費者物価指数は2%台に到達して、日銀の目標には達しています

しかし、まだまだ企業物価指数との差が大きく、上昇の余地が多くあります

おそらくは9月か10月の消費者物価指数は、3%を超えていくはずです

日銀の目標を越えて、物価は日本でも上がっていくはずです

これで終わるかというとそうではなく、潜在的な圧力としては、やはり9%以上はあるということでしょう

つまり日本でも消費者物価指数が9%を超えてくる日もあると思われます

来年にはそれに近づいていく恐れがあります

今後さらに円安が進めば、企業も耐えられなくなって、商品価格を上げざるをえず、結果的に消費者物価指数は跳ね上がっていくでしょう

そうすると日銀も金利を上げるようになります

日銀も金利を上げれば、米国との金利差は狭まっていきますので、円安が解消されていきます

つまり日本でも物価高騰して、インフレが進むまで、金利差が続いていくと思われるので、それまでは円安は進んでいくと思われます

そしてインフレが日本でもやがては起こってきますので、今でも値上がりを気にしているかと思いますが、今後、本格的な物価上昇の波がやってきます

今の日本はまだ、序の口であって、これから本格的な物価上昇がやってくるのです

そしてさらに、インフレが起これば、日銀も金利を上げていきますので、将来的には日本でも金利上昇が発生してきます

そのような流れに、今後の日本は起こってくるものと予想されます

3 件のコメント:

  1. 記事のおかげで心構えができています。
    世間や世界で騒がれていることにも平静を保っていられるのは、こちらやスクールで情報発信していただいているお陰だとこの記事を読んで改めて実感しました。
    いつも本当に有難うございます。

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  2. いつもありがとうございます。
    すみません、聞きかじりのことでよくわからないことを、コメントでお聞きしたいのですが、ドル高が進んでいるのは、デリバティブ?かな、仕組債?かな、なんかよくわからないのですが、そういう金融商品の市場が混乱してて、レバレッジ?で追証?でドルの需要が急増してるのでドル高になってて、アメリカ国債は今、買い手がいない状態になってるて、聞いたのですが、どうなんでしょうか?

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  3. 今回の歴史的大相場、相場には2分の1戻しという法則があり今回の円安は24年ぶりなので意識すべきは変動相場スタートの1971年の360円、これの半値は180円です。ここまではいくでしょう。

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