人生には必ず波があり、山の時期もあれば谷の時期も経験します
人はともすると山の時期だけを過ごしたいと願うのですが、人生の周期を変える事までは出来ません
必ずや逆境の時や、試練の時を経験するでしょう
まるで崖を転落していくように、状況が悪くなっていくように感じる事があります
そして人生のどん底に落ちたと思う事もあるでしょう
しかし、どん底を味わったからこそ、その中で光も見つけられます
わたしの拙い人生においても、何度かどん底と思える時期がありました
ですが、今振り返ってみると、必ず持ち直して底からは抜けているのです
あれほど大変だったと思う時期も、過ぎて見れば一つの経験となります
冬の時代を乗り越えて行けば、次には雪解けの季節が訪れるのです
そして大切なのが、どん底にある時に、同時に光をも見出した事でしょう
たんに耐え忍んだだけではなくて、この時に深く内省し、何かを学びえたからこそ、次なるステージに進んだのだと思います
どん底にあった時にこそ、本当に大切なものに気づけました
どん底にあるからこそ、今まで握りしめて手放せなかったものを放り出し、真実の光を握りしめる事が出来ます
芥川龍之介の作品『蜘蛛の糸』のように、お釈迦様が垂れる救いの糸が目の前に降りてきます
それこそ真実の光であり、仏の慈悲であり、愛なのです
私たちは自力でどん底を抜けたように思っても、実は見えない救いの力によって、助けられているのです
私たちが出来るのは、目の前に下がる糸に、ただ一生懸命に握りしめる事だけです
糸は神仏の偉大な力によって、引き上げられていきます
どん底にある時こそ、私たちは執着を手放すのです
両手いっぱいに荷物を抱えていては、クモの糸は切れてしまいます
今まで握りしめていたものを手放し、身軽になってこそ、糸を掴めます
私たちは古い殻を脱ぎ捨て、新しく生まれ変わることで、どん底から引き上げられていくのです
3 件のコメント:
どん底だからこそ手放せるのですよね。
これ以上下がるはずもないのに、何を守る必要があるんだろう?
どん底に落ちるのも神の計らい。余計なものを全て手放し、本当の自分に戻るチャンスだと思います。
最近蜘蛛と糸の話をふと思い出していたので、シンクロに驚きました。
もしかしたら、どん底に落ちる寸前は下ばかりを見ているのかなと思いました。
どん底に落ちた時は、下を見るのではなく上を見る事を思い出せというサインなのかもしれません。
光は上から差すのですから。
いつもタイムリーな話題をありがとうございます。
参考になりました。