有名な『幸福論』を説いたスイスの思想家にヒルティという方がいます
面白いことにヒルティの幸福論では、まず初めに仕事論が書かれています
ヒルティは思想家や哲学者として生きただけでなく、スイスの下院議員を務められ、法律家としても活動されていましたから、実務の方も才能の有った方でしょう
そのため単なる抽象的な幸福論を説くのではなく、まず仕事について書いたのだと思います
たしかに仕事は私たちの人生で多くの時間を過ごすものですから、どのように仕事と対峙して、うまく仕事をするかというのは、幸福と密接に繋がっているでしょう
みなさんも思われるように、出来れば自分のしたいことを仕事にして、それで暮らせていければ幸せだと思うはずです
たとえば文筆業で食べていけたらいいとか、自分の考えた事業で成功して暮らせたらいいと思います
ですが、なかなか望んだ仕事で生活するのは難しく、嫌々ながら仕事をされている人も多いのではないでしょうか
本当はやりたくない仕事でも、生活のために仕方なくしている事も多いはずです
あるいは夢を追いながら、それだけではまだ食べていけないため、アルバイトなどをして生活している人もいます
そのように望んだ仕事が出来なくて、苦しみを生んでいる事は多いです
どうしたら仕事が苦ではなくなるかを考えて見ると、大まかには二つの方法が考えられます
ひとつには、好きな事を仕事にするです
自分の好きな事を仕事にすれば、それは幸せでしょう
好きな事であれば、それだけ熱を入れてしますので、仕事もはかどり、優れた仕事となっていくでしょう
そうはいっても、なかなかうまくいかない事も多いものです
先日もテレビで、ある若い女性が、好きだった食べ物を移動販売店を開始する姿を放送していました
詳しくは見ていないのですが、どうも手持ち資金は少なく、多くを銀行などから借り入れでやりくりしていたようです
それをみてすぐに危険だなと感じました
やはり自己資金も少なく、多くを借り入れて事業するのは、たいへんにリスクが大きいものです
つまり倒産のリスクが高いのです
また、別な番組では、このコロナ禍で、飲食店を開業して、厳しい状況にある方も紹介されていました
このような厳しい状況の中で、お店を出すと言うのは、やはり見通しが甘い部分があるのではないかと思われます
甘い見通しで、夢を追っていては、挫折する事が多いです
先日は自分を信じる事の大切さを述べましたが、それは甘い見通しでいる事とは違います
厳しく現実を見つめる中において、それでも現実の壁を突破する力を奮い立たせることを言っているのです
自分に甘く、現実にあたっていけば、あっという間に厚い壁にぶつかって、すぐに引き返してしまいます
何度倒されようとも、そのたびに起き上ってチャレンジする精神があれば、道は開かれていくでしょう
もしも、そのような厳しさに耐えられない、そこまでして望むような夢が無いと言うのであれば、他の仕事を探した方がいいでしょう
そして仕事で幸福となっていく、次なる方法としては、与えられた仕事を愛するようになる事です
はじめは自分の好き嫌いで判断すると思うのですが、これを努力によって考え方を変えて、自分が就いた仕事を好きになることです
つまり自分の好きを仕事にするのではなく、得られた仕事を好きになっていく事です
今与えられた仕事を愛し、頑張っていく事で、次の道は開かれていきます
仕事をしていても愚痴や不平不満ばかり並べてしていては、ミスも多くなりますし、仕事そのものもお粗末になってくるでしょう
仕事そのものを好きになることで、腕も上がっていきますし、こころも晴れてきます
嫌々ながらしていては、当然幸せな状態とは言えませんし、さらに嫌な事が起こってくるものです
楽しい気持ちで仕事をしていると、その分ハッピーになりますし、良いことも起ってくるものです
このように、自分の好きな事を仕事にしていくか、それとも仕事を好きになっていくか、どちらかが幸福とも繋がっていくでしょう
1 件のコメント:
いつも拝見させて頂き感謝しております。
また、沢山のきずかせ頂きありがとうございます。