2021年7月4日日曜日

困難を乗り越えていくための五つの知「時、難、命、退、足」




智者は五つの知である「時、難、命、退、足」をよく養うことによって、難局を乗り越えると言います

これは宋の時代の李鐸という人物が説いた五つの知です

時を知ること
難を知ること
命を知ること
退を知ること
足るを知ること

この五つの知を得る事で、難局を乗り越えるとされます

現在もコロナ禍で個人や企業にも多くの難局が訪れていますので、この言葉を紹介いたします

それではひとつづつ見ていきたいと思います

まず「時を知ること」が出てきます

これは時代の流れを見て、今はタイミング的に良いかどうかを判断する知恵です

コロナ禍はすぐに止むだろうと思っていた人は、間違った判断を下してしまったかもしれません

時流を見極め、この時期でも時流を正しく判断し、時流に乗れる人が、難局を乗り越えていけます


次に「難を知ること」があげられます

難を知るとは、問題の本質をつかみ、正しく把握する事です

何が問題なのかを正しく知らなければ、課題をクリアーできません

そしてつまづく原因は、自分にある事と説明されます

他人のせいや、環境のせい、時代のせいにしていては、難局を乗り越える事が出来ません

たえず自分の問題としてとらえる事で、改善点が見つかり、難を克服していけます



そして「命を知ること」と述べています


命を知るとは、自分に与えられた使命を知ることです

自分を知らなければ、周囲に流されてしまいます

自分の使命とは何かを知り、その道を突き進んでいく事が大切です


次に「退を知ること」が来ます

自身の出処進退の時を知ることでもあり、ここは進むべきか退くべきかの判断を知ることでもあります

ご自身の出処進退を判断できず、晩節を汚す人もいます

政治家などをみても、ここは退くべきだという時に、その判断が出来ず、地位に固執することで、世間の批判が高まり、晩節を汚す人が多いように見受けられます

ご自身がどこで退くべきかを見極める事で、挽回の機会も訪れるでしょう

他にも進退の判断はいろんなところにあります

いま会社に残るべきか、それとも辞めて次の会社に行ったり、事業を始めるべきかの判断もあるでしょう

会社を辞めるべきかどうかの進退の判断もあります

あるいはお店をやっていたり、会社を経営している人でも、コロナ禍もあって、ここで辞めるべきか、それとも進むべきかの判断に迫られる場面もあるでしょう

何時まで続けていても、赤字と借金が膨らんでいるばかりになる事もあります

進むを知って、退くを知らない人も多いかと思います

ここまで来たら撤退すると、ラインを決めていれば、傷口も小さくて済みます

そして次のチャンスの目も出てきます


最後に「足るを知ること」とあります

足るを知るとは、現状の与えられた状況を知っているという事です

足るを知らない人は、いつも不平不満ばかり出てきます

足るを知る人とは、感謝の思いを持つ人と言えるでしょう

老子の言葉に「足るを知る者は富む」というものがあります

自らの分をわきまえて、それ以上のものを求めないこと

分相応のところで満足することと説明されます

過ぎた欲が身を滅ぼしてしまわないように、自らの分をわきまえる事も大切です


これらの五つの知を、難局が訪れたときの参考にしていただけたらと思います

関連記事



0 件のコメント:

今後のコメントは X(旧Twitter)にてお待ちしております。