2024年6月11日火曜日

願いが叶う事=幸せではない理由



人は様々な願いをもって生きています

「お金持ちになりたい」とか、「好きな人と一緒になりたい」とか、「会社で出世したい」、「希望の大学に行きたい」、「有名人になりたい」等々


色んな願いを持ち、それが叶わないことが不幸であるように感じてしまいます

お釈迦様も四苦八苦で「求不得苦(ぐふとくく)」といって、求めても得られない苦しみがこの世にはあると説きました

たしかに求めても得られないことは苦しみとなますが、実は得られることで苦しみを生じさせることがこの世のは多くあります

地上の人間からすれば、「この願いが叶えば自分は幸せなのだ」と考えますけが、実際に叶う事で訪れる出来事に苦しむ事も多いのです

たとえば先日はテレビを拝見していますと、ある有名人の娘さんでアナウンサーをされていた方が出ていました

彼女はアナウンサーになりたくて必死に努力して、その願いは叶ったのですが、その後に色んな中傷などもあり、深く落ち込んだといいます

周りは全国から生え抜きの才色兼備の方がアナウンサーとして活躍されていますので、そうした中でご自身の容姿のコンプレックスもあったのでしょう

アナウンサーになるという願いは叶いましたが、非常に精神的に厳しい状況に追い詰められるまでいきました

そのように、叶ったことで産む苦しみというものは多いものです

他にも例えば一流大学なども、大学の受験生はなんとか入りたいと願う人も多いはずです

普通の人からすれば、一流大学に入った方は、とても幸せな人のように思われますが、入学された方の中には自殺される方もいらっしゃいます

一流大学を出られて、大手企業や官庁などの一般的にうらやましい所に入った方でも、やはり自ら命を落とす人は出てきます

入られた方は、ご自身のおられた高校や地域では優秀な方であったのでしょうが、大学に入ると周りは同じ大学生だらけなのです

全国から優秀な人が集まると、かつては優秀だと思っていた自分が、普通のレベルになったりします

また卒業して就職すると、下っ端から始まり、学ばなければならないことも多いですし、競争で敗れる事もあります

そのように、ひとつの願いが叶っても、それは次の苦しみを生み、また次の願いに移行するだけで、延々と願い続けることになります

人の欲というのは際限がなく、また、ひとつの願いが叶うと、また次はこれ、次はあれと、次々に出てくるものです

そのような無限の連鎖を断ち切るには、ひとつには現状に満足し、感謝することを心がけるのが大切です

もちろん先に進んでいく努力はよいですが、精神的に追い詰めてしまい、自分の願いで苦しみの網にかかってしまっている時には、その網を外していかなくてはなりません

願いが叶わなかったと落ち込んでいる人も多いですが、叶う事で生じる次の苦しみに、本人が耐えられないため、叶わなかったという場合もあります

あえて本人のために、地上の人間の願いとは違う方向に、人生を歩ませることがあるのです

そうした天の計らいもあることを知っていた方がよいでしょう

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