先日も紹介しましたように発明王のエジソンなども、とてもポジティブな考え方をして、それゆえに次々と優れた発明が出来たのでしょう
そのように個人レベルで考えると、物事を明るく積極的に見ていく事は大切です
しかし、それが危険性や問題点を目隠して、悪いところを意識しないようにしたり、隠しているようならダメです
また組織レベルや国家レベルになってくると、大勢の人の運命がかかっているため、ポジティブだけではダメになります
個人レベルで言っても、たとえば一家の家計を支えるご主人などが、脱サラして自分で事業を立ち上げたいと思っても、なかなか難しいものがあります
ポジティブ思考で明るく考え、事業計画も楽観的なものとなったら、おそらく借金を抱えて路頭に迷うことになります
事業を興しても、成功するのはほんのわずかであり、つまりはたいていの人は失敗するわけですから、甘い見通しでは辛酸をなめる事となります
「大丈夫だ、未来は明るいと信じよう」と言っても、実際の計画や見通しが甘かったら、家族に不幸が訪れます
既にある会社であっても、先行きは明るいと希望をもって経営していては、厳しい局面になった時に、会社が倒産してしまうことがあります
会社がつぶれてしまうと、そこで働いていた従業員や、その家族まで路頭に迷わすことになるため、責任が重大となるのです
それは国家についても同じです
勇ましい言葉や、楽観的な見通しで国を動かしたり、希望的観測で動かしていると、不幸な事となります
第二次大戦中の日本も、戦争の作戦などでは、ポジティブな面だけをとらえようとして、結果的に欠点や悪い状況に目をふさぎ、結果的に大惨事となりました
ネガティブな情報は流さないようにしたり、言葉を言いかえて良いように言ったりして、戦争の状況が悪くなっていくのに目を塞いでいる状態になっていました
国民には勝った勝ったと戦果を誇大に報告し、よい情報だけを流して、負けているところなどは流さないようにしていました
作戦でも現地は熱帯地方だから、食料は現地調達すべしという甘い見通しで作戦を立て、結果的に飢餓に苦しんで死んでいく兵士も続発させたりしています
戦時中の在り方を見ていると分かるように、日本は昔から悪い事柄には目を塞ぎ、良いことのみをとらえようとする文化があります
そのようにポジティブ思考だけで進んで、問題のあるところや、欠点などに目を塞いでいると、それが何れ惨禍を生むこととなります
聖書などでも旧約の預言者というのは、このままでは国に不幸な出来事が起こってしまうと警鐘をならすのですが、人々はそれを聞かず、甘い考えで生きて、結果苦しむことになるというパターンばかりです
偽預言者は悪い事は起きない、これから良くなっていくばかりだと言います
そして人々は耳に痛い諫言は聞き入れずに、耳障りの良いことばかりいう偽預言者の言葉を受け入れます
歴史的には、いつもそのパターンが繰り返されているといえるでしょう
とくに国家レベルともなると、判断を誤って不幸になる人々の数は巨大な数となりますので、ポジティブだけで行ってはダメなのです
危険性についても認識し、それに耳を覆っているのではなくて、しっかりと対処をしていかなくては、大勢の国民を守っていく事が出来ません
2 件のコメント:
安倍総理に読んで欲しいものですね(ᐛ👐)
『ポジティブ=無責任も許される』というわけではないことに、注意が必要です。
(ポジティブに考えつつも)同時に客観的に現実を捉え、何が必要なのかを冷静に判断し、できることから始めないといけません。
何かを始めたり打開したりするとき、前向きな気持ちでいればとりあえずなんとかなるだろう、なんてそんな甘い考えでうまくいくわけがありません。
でも、このような手厳しい事をお伝えすると耳を塞がれる方もいらっしゃいます…
塞がれるからこそずっと苦しい思いをしているのに、と思うと、こちらは切ない・悲しい思いになります…結局はご本人が本気にならない限り、状況は変わらないからです。
だからいつも、この方の心に届きますようにと、祈りを込めてお伝えしています。
洪さんの鳴らされる警鐘は、本当に、とても大切なものです!