2018年11月27日火曜日

餓鬼道の話 不足を見ていては幸せになれない



満たされない思いというのは誰しも持っているでしょう

もっとたくさん得たい、もっともっと欲しいという思いが人を突き動かしていることもあります

お金が足りないと悩んでいる人は、もっと収入が欲しいと思い、収入が多くなっても、それが当然になってきてお金を使いますから、もっと欲しいとなります

いつまで経ってももっと欲しいときりがなくなります

ほかにも人から称賛が欲しいとか、褒められたいという欲もあります

自分が周りの人から認められたいとか、承認して欲しいという欲求は誰しもあります

私たちは子供のころから親の愛を求めて、親に褒められたい、愛されたい、認められたいという思いを持って生きています

それが大人になっても満たされず、名誉や肩書を欲しがったり、賞状が欲しかったり、先生と呼ばれたいとか、頭を下げて挨拶するのを求めたりする人もいます

周りから褒められる事や、称賛を得ようとする欲が強い人となります

そうした欲が過ぎると、今度は周りから煙たがられたり、嫌われて足元をすくわれるなどして、失敗したり、批判される事態になることもあります

マスコミなども、その在り方に問題もありますが、彼らが批判して攻撃する者には、欲が強くてそれで足元をすくわれている場合も多いでしょう

政治家など大臣になったりするのは偉い事のように思われますが、なったら急にマスコミの批判も増えて苦しむ人もいます

大臣になり、偉くなりたいという欲は満たされますが、それによって苦しみも増えてきます

人間はそのように自分にある不足や、満たされない思いで何かを求めていると、幸せにはなれないのです

餓鬼界という満たされない思いを持った人間が集まる、あの世の世界があります

そこに堕ちた亡者は長い箸を持って大釜から食事をするように命じられます

目の前にはごちそうの山があるのですが、長い箸で食べなければならないため、箸でつまんで自分の口に運ぼうとしても届きません

せっかく沢山の食事があるのに、飢えに苦しむというものです

そして大釜の反対側には、実は天国の住人がいるそうです

彼らも同じように長い箸で食べなければならないルールで食事をしていますが、天国の住人はお腹いっぱいごちそうを食べています

それは何故かというと、天国の住人は、その長い箸で食事をはさんで、お隣の人に食べさせてあげるからです

天国の住人同士は互いに食べさせあっているため、みんな満足してお腹いっぱいの食事を楽しめます

私たちは、自分の欲ばかり考えて、不足を見つめてばかりいると、餓鬼界に心が通じてしまいます

天国へと通じるためには、周りの人へお返しし、周囲の人が幸せになることをしていくことです

自分だけの欲で動くのではなくて、考えをくるっとひっくり返して、周りの人をどうやったら幸せにできるかを考えるのです

自分はどうやったら人を幸せにできるか、周りを明るく楽しく、天国的にするにはどうしたらよいか?

自分の事ばかり考えるのではなくて、周りの人々の事を考えて、そこで自分が何ができるかを考えるのです

そうして人のためになしていくことで、私たちは幸せになっていきます

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