2018年4月27日金曜日

南北朝鮮会談で訪れる日本危機のシナリオ



北朝鮮の金正恩と、韓国の文在寅大統領とが、南北軍事境界線付近にある板門店で、首脳会談を行っているニュースで持ちきりです


これで平和が訪れる、よかったとする歓迎ムードが多いかと思いますが、日本にとっては危険なシナリオが進んでいることを知るべきでしょう

韓国と北朝鮮が友好関係を結ぶ意味は、北朝鮮にとっては「平和ムード」を演出して、北への攻勢を弱める意図があります

韓国の文在寅にしても、外交成果として演出したい意図があるでしょう

これによって北朝鮮への圧力が弱まれば、ほんの時間稼ぎで終わりまた北朝鮮からの脅威を膨らませる事となります

これで米朝の会談があり、北朝鮮への圧力をアメリカも弱めれば、日本にとっては危機が訪れます

アメリカがたとえば、米国内に到達するようなICBM・大陸間の弾道ミサイルの開発を北が放棄するなら、北朝鮮への圧力を弱めるという事になればどうなるでしょう

アメリカにとっては自国が核兵器で攻撃される可能性が低くなるのでよいとしても、日本は中距離ミサイルで十分に北朝鮮の核攻撃が届く範囲です

北朝鮮が韓国やアメリカと友好関係を結び、米韓に攻撃しないとなれば、それで万歳かといえばそうではありません

むしろ北朝鮮の核兵器の脅威は日本にのみ高まっていくため、日本にとっては大変危険な状況になっていくのです

ですので朝鮮半島の南北融和や、米朝の平和的な交渉があったからといって、日本は手放しで喜んではいられません

もしそうなれば、日本は単独で北朝鮮の脅威に当たらなくてはならなくなるのです

むろん北朝鮮の核兵器に対応する能力はありませんので、将来は北朝鮮に脅されて、支援と称してお金を出し続けるか、植民地のようになってしまう可能性だってあります

そうならないためには、アメリカが北朝鮮への圧力を弱めるなら、北朝鮮の完全な核兵器の排除を成し遂げてからにすべきと日本は主張すべきです

見せかけだけの核放棄の宣言だけで、圧力を弱めてしまってはいけません

そうすればまた同じように北朝鮮に時間を与えるだけになります

北朝鮮は以前にも核兵器に開発を辞めるとして、国際的な支援を得ていましたが、結局のところ裏では開発を進め、現在のように核を持てしまい、脅威が高まることとなっています

金正恩は本気で核兵器を捨てようとは思っていないのが感じ取れます

金正恩の本音は時間稼ぎがしたいのです

彼はトランプ大統領が本気で攻撃してくるのを恐れています

なのでトランプ大統領の任期中だけ何とか時間稼ぎをしたい、という本心が感じられます

金正恩は民主主義の国家ではすぐにトップが入れ替わり、自分たちの独裁国家では終身で長く続けられるのを計算しています

強硬派のトランプ大統領の任期を過ごしてしまえば、また弱腰の大統領が出てくるだろうと見越しています

ですので北朝鮮に時間を与えてしまうのは、日本にとっても脅威がますます高まることを意味しますので、「平和ムード」に流されないようにしなくてはいけません

しっかりと核兵器の排除を現実化させてから、圧力は弱めていくべきことを日本は主張していかなくてはなりません

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3 件のコメント:

  1. いつも興味深く拝読させていただいてます。
    私は今の混沌とした時世を憂慮している国民の1人です。実は、洪さんにお尋ねしたい方がいます。
    故 中川昭一さんです。安倍政権において、そして先にはぜひ総理大臣として日本国に必要だった政治家です。今の日本の情勢は中川さんが命をかけて訴えていた通りになってしまっています。あの意味不明な酩酊会見はどう見ても何らかの陰謀だったと確信してる国民は多いと思います。さぞ無念だったでしょう。最近は特に中川さんが生きてらしたら…。と考えてしまいます。ぜひ洪さんのお見立てを伺いたいです。よろしくお願いします。

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  2. >トランプ大統領の任期中だけ何とか時間稼ぎをしたい、という(金正恩の)本心

    そして、アメリカ頼みで決して矢面に立とうとしない日本。

    これじゃ、タダでさえ足を引っ張られて思うように動けないトランプ大統領にすべてお任せしてコトが解決するとは到底思えないですね~

    確かに日本政府に中川昭一氏クラスの「憂国の士」が見当たらないのが、寂しい限りですが、その中では河野外相は日本の為に韓国に云うべきことを云って下さっている方だと思います。(少なくとも「河野談話」を発表したお父さんよりははるかに骨がありそう!)

    ところで!「平和憲法」を誇りに思って戦後70年を生きてきた日本人は、専守防衛が国是。ヤラレルまでは何も出来ないと思い込まされているのがツライ処です。
    北朝鮮の核兵器に脅される時代が目前に迫っているのに、強気で頼もしいとはいえ70歳過ぎのトランプ大統領にすべてお任せでは、独立国として情けない限り。

    右も左も関係なく、日本の政治家は北朝鮮の核の脅威から日本を守り抜く決意を一刻も早く固めてほしいです。

    そして「北朝鮮が核兵器と核開発技術をどうしても捨てないというなら、日本も非核三原則を撤廃して核抑止力を行使するしかないがそれでも良いか!?」と北朝鮮に詰め寄って見せるべきじゃないんでしょうか?

    どうして日本の政治家にソレが出来ないのか、不思議で仕方ありません。

    日本は人類初の原爆投下(しかもヒロシマ・ナガサキ二か所!)の実験台にされた国。核兵器の使用が如何に悲惨な結果をもたらすか、身を持って体験した国が、今又なぜか敵国と認定され核兵器で脅されようとしている時に、国際社会に向ってその非道を訴えることができる国は、地球上で日本おいて他にアリマセン。

    日本は戦後GHQに宛がわれた「平和憲法」を後生大事に守り、地球上のどの国より一番戦争に懲り、一番平和を愛する国として、今の北朝鮮の核兵器開発やかつてのアメリカの原爆投下を糾弾することが出来る唯一無二の立場にいることを、忘れちゃいけないと思います。

    結局、北朝鮮や中国の核の脅威に対抗するには、コチラも核を持つか、「撃てるものなら打ってみろ」と開き直って日本が北朝鮮や中国の前に立ちはだかってみせるだけの経済力を持つか、しかない気がしますが、その前に日本は日本として世界に云うべきことがあるはずだと思いますが、皆様どうお考えでしょう?

    尚、この記事コメントをつけてFBにUPさせて頂いた処、コメントがバッサリ消えて履歴もみれなくなっていました。
    金正恩と文在寅が成し遂げた”歴史的快挙”にケチをつけたのがイケなかったのでしょうか?

    洪水さんの記事の奥にはいつも愛があるので、誰が読んでも反発を招かないのとエライ違いですね、(反省してマス…笑)

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  3. ありがとうございます
    そのとおりだと思います
    なにか北朝鮮に企みがありそうですよね
    トランプ大統領の就任が終わるとき
    日本のオリンピックが終わるとき
    北朝鮮は仕掛けてくると思います

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